ベンチャー企業


昨日の続きで、読んだもう一冊「99.9%は仮説」
の感想を書こうかと思ったけど、今日は別に思い当たることを。


友人が以前 話していたことで、
「10億くらいまでだったら、結構いけちゃうんですよ」
というのがあった。


ベンチャー企業の売り上げが10億くらいまでなら、
ある程度優秀な人材がそろえば今の時代、いけてしまうと。


でも、孫さんレベルを目指さないとね!
的なことを考えると、途端に難しくなる。


(この友人は実際の現実をよく体験しているのだが)
僕が感じる現実的にも、結構それはあたっていて、
さらには今の時代という影響も色濃くあると思う。



今は百年に一度の大転回の時代だと思う。
産業革命は、今まさに現在進行形で起きていると思う。


ただ、今 現在と明治時代、戦後の復興期とをくらべて違うと思うのは、
ゼロからたたきあげた会社がトップに躍り出るのは
結構難しいな、ということ。


若いのにそんな夢の無いことを、という気もするが、
今どんどん出てくる新しい技術は参入障壁が低い(チープ革命的な話)。
なので大企業なんかも人と金を注ぎ込んでドンドン参戦してきているという事実がある。


大企業がWeb2.0的なビジネスを始めるかどうかの一番の壁は、
時代感覚をつかんでいるかということと、
実利に結びつきづらい事業という偏見(プライド?)くらいではないか。


逆に最近Googleを見ていると、
(ネガティブな意味ではないが)
「いいサービスを無料で提供する」という戦略をとっていて、
これって
ちょっとしたアイディアで始めたベンチャーをことごとく潰していくだろうし、
ちょっとした思い付きをやってみようかなという意思をくじいていくだろうし、
そういう意味で、参入障壁を作っている(ような気がする)。
個人的にGoogleは好きだけどもそれとは別に。


Web2.0的なビジネスは今どんどん盛んになっていて、
もちろんベンチャースピリットをもってやっているところもあるのだけれど、
Web2.0の収益モデルが広告以外に見えない、
EXIT戦略が大企業・ポータルへの売却だったりするという現実もあるようで、
Web2.0戦争はここから体力勝負になっていくような気がする。


で、買収なんかが繰り返されて、
現時点で資本のある企業が残るような、なんとなくそんな図式になりつつある気がする。
バイオベンチャーブームに沸いた製薬業界が、
結局 研究開発費が膨れ上がり、体力勝負になって買収・合併・統合が相次いだみたいな。


Web2.0的なビジネスで、ビッグなビジネスをと考えると
結局プラットフォームになるというところに行き着く気がして。
Web1.0(という言葉が合っているか分からないけど)的なネット企業の
行き着く先がポータルだったように。


そうするとビッグなビジネスはビッグな資本で、みたいになりつつあるのではないか
(技術的なコストは非常に安いという点がバイオとは違うところだが)。


別に悲観論ではなくって、
今の状況下であれば狙うべきは「10億円くらいの」ニッチなところなのかなぁ、と。


ニッチで一花 咲かせて、
参入者が増えて来る頃には事業形態をどんどん変えていくみたいな。
そんな簡単じゃないとは思うけど。


そんなん楽しそうだなぁ、と。