ヒューマン2.0
時を同じくして、こちらも読了。読みやすく、面白かった。
ヒューマン2.0―web新時代の働き方(かもしれない) (朝日新書)
- 作者: 渡辺千賀
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 2006/12/08
- メディア: 新書
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渡辺千賀さんのブログは、以前からよく読んでいた。
テーマも視点も面白いし、軽妙な文体も読みやすくて好きだった。
キャリアについて悩んだりしている人には、ぜひお勧めしたい。
日本的な転職とかそういう小さな話ではないが、
もっと人間の根本として、自分はどう生きるのが合っているのか?
ということを根源的に考えるに面白い。
シリコンバレーではたらく、という疑似体験ができるようなとてもリアルな話が満載だからだ。
前述の「デート・ウィズ・ドリュー」と同様に、
アメリカ人の楽観的な空気というのも感じられる。
(「デート・〜)を観ていて、アメリカ人ってこんな感じにベンチャーを立ち上げたりするのかなー
と思ったイメージは、シリコンバレーのそれだ。まったくの想像だが。
ただし、自由にはそれ相応のリスクもある。
自分の身は自分で守っていける力をもつことが、日本では全然感じられていないがとても大事、
というようなこともよく分かる。
はたらくことについて、
「日本的な真面目さ」と「シリコンバレー的な自由と厳しさ」の違いを感じ、
目からうろこのことも多かった。
喫茶店で読んでいて、思わず笑ってしまった件が、キャリアについて書かれていたところ。
もちろん、ちょっとトライしてはすぐあきらめて次のことに移ってばかりでは何事も成し遂げられない。
ある程度の期間努力してみるのは大事なこと。
石の上にも三年、というのは古人の知恵。
しかし、逆に言えば「石の上にも三年だけ」なのである。
とんでもなく気が長そうな古人ですら、たった三年でOKといっているわけで、
三年やってみて手ごたえがなかったら、「おっと遭難中」と認識し、
「現実の状況」をありのままに捉え、そこから建設的な改善策を考えてみる。
なんか自分は「日本的な真面目さ」がなかなか抜けなく、
こういう発想が本当に新鮮だった。
左脳にある「今まで自分が信じてきた枠組み」に無理やり周囲の状況を押し込めるのではなく、
「今いる場所は知らない場所」という新しいパラダイムを理解し、それを元に一歩を踏み出す。
いったん踏み出してみれば、結構うまくいくことも多いもの。
あと2ヶ月で三年が過ぎるなー、、、、
と思いつつ、こういう楽観、行動力を持つべきだなーと思う。