技術アントレプレナー


今日はうちの会社で、
僕が一番すごいなぁと思っている人が定年退職されるので、
ちょっとした講演会があった(4時間あったけど)。


何がすごいと思うかというと、アツイ人なのだ。
60才になろうというのに、情熱がアツイ。
同年代を含めても、知っている人の中で一番この人がアツイと思う。
スケールがでかい。という意味でも、トップクラスだ。


自分は「技術」を通して何を実現したいのか。
地球、社会に対してどんな貢献ができるのか。
そんなことを真剣に考え、実行して初めて技術者である。



今日の会の趣旨は、僕たちに想いを「伝える」こと。だったと思う。


いくら本に書いても、ビデオにとっても、ナレッジにしても、
人から人に伝えるには直接対面して、その場の空気を含めて、全方向的なコミュニケーションを使わないと
大事なものは伝えられない、というようなメッセージを感じた。
実際に世界中の7000人の人に思いを伝える立場にあった人のオーラはすごいものだ。



少し前に「技術」は、「人」という要素があって初めて成り立つ、
というようなことをふと思った。
今日、それは確信に変わった。


まだうまく言葉にはできないが、「技術」は「人」に宿るものなのだ、やっぱり。
なにかものをつくる、ということは機械にもできるかもしれない。
だが、ものづくりの真髄が「気持ち」を形にするということだとすると、
その全ての営みが「技術」なのだ。



元来 生粋の技術者の方だが、
この方の話を聞いていると「アントレプレナー」という言葉が浮かんでくる。
モノに限らず、「気持ち」を形にするということ、「思うこと、想い続けること」がアントレプレナーのなすべきことなのだろう。



こういう団塊世代のさらに上にいた、
日本の発展を作り始めた世代のアントレプレナーはいかばかりだったのか。
本田宗一郎って、どんな感じだったんだろう・・・
と思った。