家で働く


電車通勤になったので、また新聞を読み始めた。
今日の日経の一面でおもしろかったのが
「人は財 〜雇用革新に挑む -上-」


見出しにひかれた。

「時空」からの開放

要は人材不足になってきて、企業が人材確保のために
「はたらきやすい環境」を提供し始めたという話。


挙げられていたのは

  • 子育てのための9時半出社の16時退社
  • 週一回の在宅勤務制度
  • 自由労働制(これも在宅勤務のこと)

など。



日本が人材不足になっているのは各地で叫ばれているけど、
はたらく環境がないために眠っている
潜在労働者(有能)は相当数 日本にはいると思う。


なので、こういった企業の取り組みはとても評価できるし、
それが成功するかどうかということも気になる。


実際のところ、
「家で働いていいよ、
skypeやらメッセンジャーを駆使してバーチャルオフィスにするから」
みたいな取り組みは、あまりうまくいっていないというようなことをよく耳にする。


この記事では、(おそらくそういう過去の失敗体験を踏まえて)
「ほどよい」勤務時間・場所の自由を探っている過程を記してくれているので興味深い。



この取り組みの中でいいな、と思ったのは
週一回の在宅勤務制度というものだ。
これが結構「ほどよい」のではないかと思う。


技術的な課題はイロイロあるだろうけど、
やはり会社で一つのことに一時間集中するという作業空間はなかなかつくれていなくて、
そういう割り込みを極限まで排除できるような環境に、
定期的に篭もるというやり方が良いと思う。


あと通勤しなくていい、
というのもかなり魅力的なことだと思う。
自転車通勤から電車通勤になって、やっぱり疲れる。
あんな人口密度空間に毎日さらされるのは、あまりよくないように思う。



ふと、
会社と社員(のはたらく場所)って、サーバーとクライアントのような感じがしてきた。


社員が会社で働くというのは、
いわゆる普通のウェブサービスで、
サーバーとクライアントが(ほぼ)完全に同期している状態。
その社員に話したければすぐつかまるし、
共有サーバーなどにも常時アクセス可能。


在宅など、他の場所で働くというのは
ウェブアプリなんだけど、結構独立したウェブアプリ。
JWS(Java Web Start)みたいな感じ。


なのでクライアント側のインプットとアウトプットをしっかり定義してやって、
あとはクライアント側のリソースを使って、処理をする。
それほどリアルタイムな同期の必要がなければこれでもいいし、
クライアント側のリソースの有効活用もできる。


そう、在宅勤務に重要なのはインプットとアウトプットを明確にすることだ。
それさえはっきりしてしまえば、
今よりもっと自由なはたらき方が実現できるように思う。



前々からずっと思っているのだけど、
日本には高学歴の理系の院卒で専門知識をかなりもているけど今は専業主婦です、
みたいなリソースがたくさんいると思う。


セキュリティやら機密やら、課題はたくさんあるけれど
こういう人たちに仕事をふれるような、
仕事のインプットとアウトプットの定義ができれば、
はたらき方が変わると思うんだよなぁ。



定年退職した人やら、ヒマな高校生やら
イロイロな特性を持ったリソースは1億2000万人いて、
1/4くらいは潜在労働力なんじゃないかと思う。


メカニカルターキーの考え方そのままとも言えるけど、
何かないものか。
子供からしたらゲームやってるつもりなんだけど、
それが実はなんらかの知的生産活動になっている、みたいなのが理想。