文学の触覚展
こちらの記事を見て、どんな感じなんだろうとHPをみてみた。
Dividual
何か展覧会に出展していて、ちょうど今日が最終日だというのを見たので行ってみた。
なので観にいった動機は TypeTrace なのだけど、
この展示会が思っていたよりもかなり面白かった。全般的に。
TypeTrace 自体も、なるほど!と思わされるコンセプト。
キーボードを使って文章を書く場合、打鍵をした時刻を記憶しておき
あとからそれを再生するというもの。
ピアノの自動演奏のキーボード版といったところか。
でも、これまでまったくの「静」のメディアであった文章を
楽譜のように時系列という概念を取り入れたというのは新鮮で、
とても面白かった。そういう表現の仕方もあるのだなという。
ライフログにはかなり興味があるのだけど、
こうして今書いている文章も、ライフログの一つだ。
ある瞬間の僕の考えを残している。
でも、残しているのはあくまでスナップショット。
なので、僕がこれを書いていて、どこでノッていて、どこで悩んでいて
ということは後からは分からない。
時系列の打鍵再現というのは、
そういう心の中の動きを表していて、面白いなと思った。面白い。
なんでもデジタルやウェブに溜め込んでいく時代、
文字、動画、音声以外にも、僕達の心を記録するには
いろいろな情報が必要なのだろう。
(ちなみに TypeTrace は MacOSX では配布されてます。
ちょっと遊んでみよう。)
それ以外にすごく面白いなと思ったのは、
石井陽子さんという方の手のひらインターフェース。
床面に投影された映像を手のひらで受け止める動作をすることで,差し出した手のひらに映像を表示し,その映像を閲覧することのできる情報提示ディスプレイシステムです.
メディアアートが好きで、ICCとかよく行っていたので
こういうのはよくあるやつなのだけど、
これは実際にやってみるとすごくよかった。
手を出すと、そこにすっと文字が写る。
本当に情報が降ってくる感じ。
手を動かすとそれについてくるし、「蚊」という文字が
蚊のように ぷ〜ん と動き回っているさまとかが、
本当の生き物みたいで、すごく不思議な感じがした。
ウェブ検索の結果とかがこうやって見れると面白いと思う。
今みたいにパソコンに向かってキーボードで入力、
というスタイルもいずれ代わっていくのだろう。
まずケータイで入力して、というのがはさまると思うけど、
これはその次の段階かなと。
最高のユビキタスなモバイルデバイスは、自分の身体。
そう考えると、まだまだ進化の余地があるなぁと思う。