デカルトの密室

デカルトの密室

デカルトの密室

2005年に書かれていたのか。。。なんでもっと早く読まなかったのだろう。


僕はわりと本を読む方だけど、「好きな作家」と聞かれるといつも困っていた。椎名誠司馬遼太郎というのが答えだったのだけど、著作は全部読んでます、みたいな感じではない。そういう意味では梅田望夫さんは全部読んでいるけど、「作家」というカテゴリではないような気がしているし。


瀬名秀明さんは、そういう意味でうってつけだということに気づいた。というより、本当になんでこれまでもっと読んでこなかったのだろう、という感じ。



今、自分の人生に影響を与えた本を3冊あげよ、と言われたらこうなる

ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)

ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)

ネクスト・ソサエティ ― 歴史が見たことのない未来がはじまる

ネクスト・ソサエティ ― 歴史が見たことのない未来がはじまる

BRAIN VALLEY〈上〉 (新潮文庫)

BRAIN VALLEY〈上〉 (新潮文庫)

ブレインバレーは、その概念は自分にとってそれくらい強いインパクトがあった。ちょうど自己組織化に関わる研究をしていた時だったし、初めて知ったミームという言葉も衝撃的だった。


これを読んで刺激されまくった僕の想像力で考えていたことのすべてが描かれていた。最終章あたりではそれもぶっちぎられて、圧倒的な差を感じさせられた。競うとかそういうレベルではないけど、自分なりに考えていたことが物語として描かれていて、さらにそこから高い世界を見せてもらえるあたりがたまらなく嬉しかった。あぁ、やっぱりこの人はすごいなと思えたことが、すごく嬉しかった。


第9の日も、その勢いですぐ読んだ。

第九の日 The Tragedy of Joy

第九の日 The Tragedy of Joy


大学一年の時に「現代芸術論」という講義の中で触れた「身体機械論」に18才の僕ははまった。それから10年以上経ったけど、いまだにあの時に感じた好奇心は変わらない。その後に細胞生物学を学んだりしたことで、瀬名さんと興味をもつことが似ているのだと思う。「モノー博士の島」とか、映画をみることが講義課題だったし。



生命とは何か、人の心とは何か。
そのサイエンスに触れることが、10年以上続いている自分の趣味なんだなと気づいた。