山登りが一番幸せ
前の会社で教えてもらった一番大事なことは、入社式の日に言われたことだったなぁと。
- 作者: ジョシュア・ハルバースタム,桜田直美
- 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発売日: 2009/02/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 3人 クリック: 14回
- この商品を含むブログ (14件) を見る
哲学教授にしてマーケティングコンサルタントという著者の書いた仕事論。
仕事の選び方
本書で目新しかった仕事の捉え方があった。
仕事の選び方として、どれがよいか。
- 好きなことを仕事にする
- 得意なことを仕事にする
この2つはよく理想として言われることだけど、著者はこう言っている。
なぜ、すべての才能を収入に結びつけようとするのか?
(ちょっと哲学者の思考実験的ではあるけど)もしあなたの才能が「道路掃除」だったら、本当にそれでいいのだろうか、と著者は言う。
ではどんな仕事を選べばよいのかといえば、起業家精神をもって「行動」し、自分で打ち込むことができる創造活動を仕事とせよと説いている。そして「起業家精神=会社を興す、成功=お金・権力・名声」というステレオタイプから目を覚ますひつようがあると。
仕事自身が報酬となる、自発的・創造的・好奇心を満たしてくれるようなことが、自分にとって最良の仕事なのだと。
とはいえ、自立したキャリアをつくるというのは簡単ではない。誰もが思い描いたとおりにトントン拍子でうまく行くとも限らない。成功の基準は自分自身で決めなくてはいけない。その現実に対して、著者はこんな道標を与えてくれている。
しかし、あなたの定義がなんであれ、忘れてはならない大切なことがふたつある。
自立したキャリを築くためには、このふたつを優先させなければいけないだろう。1 あなたに目標を達成する責任はない。
ただ、そこに向かって努力する責任があるだけだ。
2 あなたなりの成功の定義は、あなた自身の価値を反映している。
だから、人格の高潔さをいつでも第一に考えなくてはならない。
※ 成功とはその過程にある
このことが僕には一番しっくりきた。
これは初めて社会人になった日の朝、入社式で言われたことだった。
山登りは登っている最中が一番楽しい
前の会社では色々なことを学ばせてもらったけど、これが一番いい学びだったと思うし、自分の行動とか志向とかを考えてみると、これが自分の価値判断の中核になっているなぁと改めて思った。