ネットがあれば履歴書はいらない 情報洪水の悪化と検索の未来

これからのネットには、多くの人とってどうでもいい情報がもっとあふれ、自分が受け取ることになる情報も莫大に増えることになる。
つまり「無駄な情報をいかに取得しないか」というスキルやサービスが必要とされる時代に入るのだと思う。

どうでもいい情報の増加

個人ブランディングをする必要性が高まり、ネットリテラシーの高い人達が増え、本書のような解説書をみて自分の情報をネット上に載せる人はこれから増えていくだろう。そうすると、ネット上にあふれる情報は本当に莫大なものになる。
これまでネット上で定期的に情報を発信しているのは、なんらか「ネット好き」な人たちだった。だが、みなが「ネットに自分情報を載せないと仕事がなくなる」というような危機感を持ち始めたらどうなるだろうか。「わりとどうでもいい情報」がこれまでよりも一気に増えることになるだろう。
そして個人ブランドのSEOが流行。というような流れが考えられる。
そうすると、ネットで有用な情報を検索するのがこれまで以上に難しくなってくるのではないだろうか。
TwitterGoogle の検索結果に入ってくるようになって感じたのだけど、仕事上の調べ物などをしている時に、割とどうでもいい個人のつぶやきとかが上位に上がってきたりするようになるのだ。

受け取る情報の増加

TwitterRSS Reader、FriendFeedTumblr、、、
自分の知り合いが発している情報を取得するための便利ツールは日に日に増えている。iPhoneiPadKindle、、情報を受け取るためのデバイスも増えて、いつでもどこでも情報を受け取ることはできるようになっている。結果、人はどんどん情報を受け入れるようになる。

無駄な情報の排除

こうして一人の人が受け取る「ネット経由のどうでもいい情報」は、これまでよりも一気に増えることになるだろう。


そういう時代に求められるものは、自分にとって無駄な情報を排除してくれるサービスだ。ちょうどスパムメールフィルタのような感じで、スパムではないけれど、自分にとって「どうでもいい情報」と「有益な情報」を判別してくれるようなサービスが必要になってくる。


ひとつのアイディアとしては、セルフレコメンデーションの機能ができれば良いと思う。
Evernoteソーシャルブックマーク、ブログ、なんでもいいのだけど、自分の外部記憶を分析して興味・志向を推測して、それに合わせて情報を絞ってくれるようなものだ。Google が個人の検索履歴を全部保存しているのも確かそういう事をするためだったと思うけど。
自分の脳の「ミーム」にとって都合の良い情報を集められるようになればいい。


現代の人間の脳は「情報洪水」という進化圧にさらされているわけで、人間はこれに応じてまた一歩進化する必要がある。