エネルギー問題

こちらの記事が非常におもしろかったです。
原発がなくても大丈夫な理由!|misaのブログ


福島原発の危機につられてもんじゅにも問題があることを知った。もともと原発自体は大きなリスクがあるものだが、そのリスクが現実化するとはどういう事か、これまで全く実感を持っていなかった。
東京の浄水場の水の放射能値が基準値をわずかに上回っただけで、東京が瞬間的にパニックになった。家の近くのコンビニやスーパーからは、ペットボトルの水がなくなった。だが、これはまだリスクが現実化した状況ではない。最悪の状況の、1/100くらいの時点ですでにこうなってしまうのだ。
海外からは日本人は困難な状況下でも規律を失わずに素晴らしいと評価をされてはいるが、都心のこの状況の只中にいると、実際に放射能被害が発生した場合には東京は大混乱になるのだろうなと思わざるをえない。(東北の被災地の方々は本当に忍耐強く、パニックを起こさずに今の過酷な状況を耐えていらっしゃると思う。)


では、原発は全て即刻停めて廃炉にすべきだという意見も、現実的ではないのだと思う。だが、確実に減少させていく方向に世論は傾くと思う。僕個人としても、徐々にでも原発からの卒業を図っていくべきだと思う。
現在ある火力発電や水力発電などだけではきっと日本の電力を賄うことは出来ないのだろう。今の時点で計画停電がされているのだから、他の原発を停めることは無理があるのだろう。
また利権とまでは言わなくても、すでに原発の周りには大きなエコシステムができているのであれば、その人達の仕事をいきなり奪うようなことをすれば、当然反発も出てくるだろう。


どうすればいいのか。
思いつきレベルの話だが、以下のような施策はどうだろうか。

原発は順に停止していく

やっぱり個人的には抱えているリスクが大きすぎると思う。どんなに恩恵を与えてくれても、リスクが大きすぎる。どんなに安全に作っても、事故は絶対に起きる。ブラックスワンではないけれど、毎年100のリターンを与え続けてくれても、ある時100000のリスクが返ってくる可能性があるものは、やっぱり扱うべきではないと思う。
とはいえ、原発に関わる業者さんなどたくさんいると思うので、そのエコロジーをいきなりなくすというようなことはよくない。なので、今後数十年をかけて原発の正常停止・安全を維持することを仕事として続けていけばよい。それは今原発開発に回している費用をまわせばいい。原発原子力を安全に停止・吸収させていく技術を確立すれば、将来的に世界でも大いに役立ち、売れる技術になるのではないか。

日本中で国を上げて代替エネルギーの方法を模索する。

上記のブログにあるように、日本には素晴らしい技術がいっぱいある。素晴らしい技術力もいっぱいある。これを活かす最大のチャンスが到来しているように思う。自然エネルギーは、一つ一つは発電量が比較的少なく、量も安定しないようである。だったらたくさんの技術を組み合わせればいい。日本の国土中、そこかしこの自然エネルギーをどんどん発電に回してみればいいのではないだろうか。
荒唐無稽な考えではあると思うが、個人的にはこれは大きな賭けをする価値があると思っている。世界に対して売る技術が無くなって、日本経済はどうせ行き詰まっている。世界がまだ持っていない技術を、世界が試せていない技術をどんどん試して、売れる技術を自分たちで作る最大のチャンスが着ていると思う。
自然エネルギーの普及を阻む利権の構造というものが、もしあるのであれば、今はそれをとっぱらえる最大のチャンスではないだろうか。国策としてドラスティックな大改革をすることが出きれば、そうすることができない他の先進国に比べて大きな優位となる。

で、僕らは節電。

先日も書いたが、僕は今の節電生活が続くことはいいことだと思っている。夜は暗く、冬は寒く、夏は暑い。もちろん僕は貧弱な都会人なので、ある程度の冷暖房は必要だ。病院やお年寄りなど、必要なところには電力を回すべきだ。だけど、明るすぎるネオン街やコンビニ、スーパーは、今くらい電気を落としていてもいいと思う。もう少し、日本人は自然に戻っても良いと思う。
今までが便利すぎたのだ。こういう制約の中で、新たなイノベーションも出てくるだろう。


と、思いつきをつらつらと書いてしまったが、要は今回の震災、原発事故をどうやってチャンスに結びつけるか。日本がこれまで何回かやってきた、奇跡的な勃興、復興を、またやるチャンスだと捉えれば、前向きに物事を考えられる。国全体がそういう熱気じみたものにとりつかれると、この国はすごい力を発揮するようであるので、ぜひともそういう機会にしたいと思う。