ハイ・コンセプト(4)
- 作者: ダニエル・ピンク,大前研一
- 出版社/メーカー: 三笠書房
- 発売日: 2006/05/08
- メディア: 単行本
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物語の次は、「調和」。
- パターンを認識すること
- 境界をはずして考え、隠された関連性を見つけ出すこと
- イマジネーションを大胆に飛躍させること
などのために発揮される能力だ。
物事の全体像をとらえられる力、
つまり、本当に重要なことを見極める力
だ。
そしてその訓練法として、絵の描き方を学ぶことが薦められている。
絵を描くことは、おもに「関連性」をみること
なのだそうだ。
自分の自画像を描いてみると、自分の頭の中にあるイメージに従って本質と違うものを描いている。
例えば唇は、実際にはそんな形をしていないが、漫画などでよくみるたらこ唇に描いてしまう、といった具合に。
顔を描くのに重要なのは、目や鼻や口といった一個一個の部品を詳細に描くことよりも、
それらが顔の中でどのようなポジションに存在しているのか、
どのような位置関係にあるのか、といったことを正確に描くこと。
これが、「絵を描くことは、おもに「関連性を見ること」」ということだ。
ここの話も面白いので、続きはまた明日にしよう。
実はここでこの話を読んでいたから、
この下に書いてある伊藤若冲の絵で感動が倍増していたのもあると思う。
絵を描くことで、物語をつむぎだしている。
鶏を見たそのまま描くのではないが、本物より鶏らしい鶏を見ている感情を引き起こさせる。
それが絵師の力なのだろう。