拡張する脳

SF 的なことかと思いきや、自然なことだったのか。
「コンピューターと自分は一体」:実験で検証 « WIRED.jp

「人間と脳の各部分、そしてマウスとモニターは互いに強く結びついており、全体で1つのものになっている」と、米フランクリン・アンド・マーシャル大学の認知科学者Anthony Chemero氏は説明する。
(中略)
「思考を行なっているものとは、生物学的な身体よりも大きな範囲なのだ」とChemero氏は述べる。「人間は、自分が扱う道具と非常に密接に結合しており、道具は、思考し行動するものとしての人間の一部となっている」

もともと思考というのは拡張性の高いものだということなのか。


確かにこれは身に覚えがある。前職の同僚たちは皆、Excelが自分の思考の一部になっているという感覚を持ったことがあると思う。自由自在に操作することができて、レスポンスがいいものであればソフトウェアも「道具」として同化することができるのだろう。


TwitterGoogle Wave といったソーシャルアプリケーションも同じように道具として使えるようになると、文字通り多数の人間の脳が融合することになるのかななどと妄想してみたけど、人が介在する限りは自由自在に操れてレスポンスがよいなんていうことはないのかもしれない。10万人くらいとつながった何かであれば可能性はあるけど。まあ、あまり意味ない話かもしれない。

人間は、扱い慣れた、正しく機能している道具については特別に意識せず、道具の向こうを「透かし見る」ようにして、目の前の課題に意識を向けるものだ、とハイデッガーは唱えた。

以前に梅田望夫さんが「集合知は個人に宿る」というようなことを言っていたが、Twitterなどで問題を投げかけてたくさんの回答が返ってきたときの脳波を調べる実験もしてもらいたい。