はてなスター

しばらくは書評リレーをしてようかと思ってたけど、
今日ははてなスターが大反響なので、僕も感想を。

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自分の立ち位置としては、今後に期待という意味もこめて賛成、歓迎。
スターがくっつくようになったことについてはそんなに違和感を感じてません、今のところ。
以下、イロイロ書きますが、基本的には新しい挑戦を前向きに評価したいという気持ちです。



とはいえ、やっぱりまだ使い方、今後の展望がイマイチ分からない、というのが素朴な感想。
その辺が、今後に期待。


今段階での機能を見る限りでは、SNS的な要素を取り入れていこうというイメージなのか、
Twitter(まあSNSだけど)的なコミュニケーションツールにしていこうとしているのか。
その辺には似ないで欲しい(すでにあるので)。


はてなスターの根っこにあるコンセプトは、
やはりネットイナゴ論争の一つの答えなのかな、という風にイメージをしているのだけど、
基本的に他人のブログに対しては、好意的(非攻撃的という感じかな)なコメントだけにしていきましょう、
というような感じに捉えています。


それ自体は、悪いことではないように思うけれど、
リスクが減るかわりに、インターネットの何が起きるか分からないワクワク感というか、
そういうものが少し減ってしまうような気もします。



ネットイナゴ議論みたいなのをみて、自分なりにここ1,2週間考えていたのは、
ウェブ世界とリアル世界との議論での差は、

  • インターネットでは、意見の対峙が1対N(∞)
  • コメント(批評)側は基本的に名無しなので、言いたいことを言える(表現もきつくなる)
  • インターネット上での意見は、ネット上に残る

こんな感じ。


この状況に、ほとんどの人はなれていないために、
攻撃される側に回ると、精神敵な負荷が非常に高く、まいってしまうのが問題とされている(ように思う)。


でも、これって芸能人や政治家だったりという公衆の面前に晒されている人にとっては、日常。
(その分、ストレスも大きかろうから、彼らは報酬が高くなる必要があるのかもしれないけど。)
その人たちの処世、考え方に学ぶところは大きいんじゃないかなと思う。


結論としてはそれなりの覚悟を持って、個人が発言することを続けるしかないんじゃないかなと。
システム側で、それをどうこうする必要はないんじゃないかなと思ってます。



なので、はてなスターがそういう、個人対不特定多数無限大の状況をつくらないという目的のためのものであるとすると、
すこしユーザーに対して優しすぎるように思う。


というのが、今思っていることだけれど、
実際のところ、1,2年経ってみればこれが普通になっているかもしれない。
数年前にはブログを各習慣なんて、今のブログ人口の90%にはなかったことなのだし。



それと、今の人とインターネットの関わりあいは、
抑制が全くないに近い(名無し、コメント・トラックバックフリー)なので、かなりカオスな状態にあると思う。
複雑系だとか自己組織化の考えでいうと、
系になんらかの秩序が自発的に生まれるのはカオスよりもやや静的状態にちかづいた「カオスの縁」。


それがどこなのかは分からないけれど、
そういうネットワーク状態がつくり出せたら、またネットとの付き合い方に新しいものが生まれるかもしれない。


多少の束縛を、強制的にであってもあたえることで進化が生まれるような試みに期待しているし、
なんにせよ現状を変えるということを、まず実行している行動力は、心から応援します。
がんばってください。